カプシエイトを日常的に摂取したいなら「ひもとうがらし」がオススメ

カプシエイトは辛味の弱い唐辛子の辛味成分

 近年、健康サプリメント等に含まれている有用成分として、カプシエイトという名前をよく見かけます。カプシエイトとはトウガラシの辛味成分の一つで、皆さんが良く知っているカプサイシンの仲間です。カプシエイトにはカプサイシンと同様に、体熱促進作用(体温を上げる働き)や脂肪代謝促進作用(脂肪を燃焼するはたらき)といった様々な機能性(私たちの体に良い働きをする性質)をもつことが知られており、さらに、辛味の強さがカプサイシンの1/1000と非常に弱く、摂取しやすいことから、機能性成分として大変注目されています。

カプシエイトは辛味品種からも摂取できるが非現実的

 カプシエイトとカプサイシンは全くの別物と思われるかもしれませんが、カプサイシンと同様に、トウガラシ果実内の胎座(たいざ)・隔壁(かくへき)という組織で合成されています。また、通常の辛味品種でもカプシエイトはカプサイシンと一緒に合成されているため、トウガラシを食べていれば、カプシエイトも摂取していることになります。

 ただ、多くの場合、辛味品種の果実内に含まれるカプシエイトはカプサイシンと比較して非常に少ないため、辛味品種からカプシエイトを多量に摂取するには、同時に多量のカプサイシンを摂取することになります。辛味の強いカプサイシンを多量に摂取することは鬼畜の所業で、人によっては体に悪影響をおよぼす場合があるため、辛いトウガラシからカプシエイトを摂取することはあまり現実的ではありません。

カプシエイトは「ひもとうがらし」から摂取しよう!

「ひもとうがらし」は奈良県の在来トウガラシ

 大和野菜に認定されている「ひもとうがらし」は奈良県の在来トウガラシで、香辛料ではなく、野菜用のトウガラシとして古くから利用されてきました。「ひもとうがらし」は野菜用のトウガラシであるため、辛味はほとんどなく(少しはあります)、油いためや天ぷらにすると絶品です。

「ひもとうがらし」はカプサイシンを合成しない代わりにカプシエイトを合する

 「ひもとうがらし」の辛味が弱いのは、果実内でカプサイシンがほとんど合成されていないためであることが、これまでの研究で明らかにされました。また、「ひもとうがらし」は果実内にカプサイシンがほとんど含まれていない代わりに、カプシエイトが比較的多く含まれていることが明らかにされています。さきほども述べましたが、辛味品種に含まれるメインの辛味成分はカプサイシンであるため、カプシエイトを効率的に摂取することは難しいでしょう。一方で、「ひもとうがらし」に含まれる辛味成分は、ほぼカプシエイトだけで辛味が弱く、一度にたくさんの果実を食べることができるため、カプシエイトを効率的に摂取出来ると考えられます。

 大和の人々が、このようなカプシエイトの機能性を認識して「ひもとうがらし」を継承してきたのかは不明ですが、やはり、在来野菜にはこういった魅力があったりするものなんですね。

【参照】Newly Mutated putative-aminotransferase in Nonpungent Pepper(Capsicum annuum) Results in Biosynthesis of Capsinoids, Capsaicinoid Analogue. Tanaka et al. (2010)

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